ートラックドライバーになったきっかけは?
黒川さん(以下、黒川):トラックドライバーになる以前は営業職などをしていました。その当時も車で営業先を回っていましたが、1人で回れる仕事がしたいなと思って、20年ほど前に転職しました。雑貨や日用品などを配送する仕事や、宅配便などを経験して、ゆだに入社したのが8年ほど前です。自動車の部品を運ぶ仕事に就きましたが、運ぶ商品は異なっても、ドライバーの仕事としては大きく違いは感じることなく、馴染むことができましたね。自宅から車で5分ほどなので、通勤が楽になりました。
ー現在は、運行管理者の業務をされているのですね。
黒川:会社が共同配送事業を始めることになり、会社から打診を受け、運行管理者の資格を取得しました。これが3年くらい前で、最初はドライバーと運行管理者を兼務していましたが、徐々に運行管理者の稼働を増やしていきました。
運行管理者になった当初は、模索する日々でしたね。元々、一社の配送を行っていたところに、もう一社が加わって、二社での共同配送を行うようになったのですが、A社さんは荷物がキログラム、B社さんはサイズ表記なんですよ。2トン、4トンのトラックに、キログラム表記の荷物をどれだけ積んで、サイズ表記の荷物をどれくらい積めばいいのかは、もう手探りで進めていくしかありませんでした。
今はドライバー業務を他のスタッフにほぼ任せていますが、運行管理者として携わる上では、やはりドライバーの経験があってよかったとは思います。荷物の積み方や下ろし方、コースの回り方、お客さんとの対話などを自分の経験から考えて、ドライバーに伝えるようにはしています。物量の多いドライバーは少し早めに帰れるようにするとか、それぞれの適性なども考慮して調整しています。
ドライバーが予期せぬ渋滞や事故に巻き込まれた時などに指示を出したり、お客さんに連絡を入れたりするのも運行管理者の業務です。遅れる場合には、ドライバーからも直接お客さんに連絡するようにと徹底しています。
ドライバーは1人でできる仕事とは言ったものの、日頃からお客さんとの会話やコミュニケーションは密にして信頼関係は構築するようにしています。そうすればクレームやトラブルも未然に防げますし、「遅れます」と早めに伝えた方が結果的に仕事を早く終わらせられますから。
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(text by Yuka Shingai)