クラブ活動や副業、誰もが充実して働ける魅力的な職場とは? 西部運輸株式会社 信野隆さん(後編)

西部運輸株式会社は、時間に制約のある人から、全力で働きたい人まで、多様なニーズの実現を進めています。ベテラン層の活躍や、副業OKとなった背景まで、取り組みの数々をお話いただきました。

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ー山口支店を始めとして、全国に事業展開される中で、事業所間ではどのように連携を図っているのでしょうか。

信野:西部運輸は私たちがいる広島県福山市が本部機能を持っているので、すべての情報ここに集約されます。求人に関しても、それぞれの支店にどのような人が現在応募しているかも全部分かるようになっています。私が担当している総務人事もそれぞれの事業所の担当者と定期的に会議を行って方針を決めています。今後は若い層の採用に向けて、SNSをもっと活用していこうとしているところです。

<西部運輸グループ 公式TikTok>

ー他の運送事業者さんでは、運行管理者の資格を取得した人や、けん引の免許取得を目指している人のお話を伺いました。西部運輸さんは、ドライバーさんのキャリアパスをどのように進めているのでしょうか?

信野:ドライバーは未経験のところから最初はハイエースのような車から業務をスタートして、2トン車、4トン車、大型車…とステップアップすることが多いですね。基本給の高い大型車で長距離を目指していくのが選択肢の1つです。

ーそのほか、副業をOKにしているというのもあまりない事例ですね。

信野:まだ数は多くないのですが、会社に申告してOKが出れば、と許可制で副業を認めています。弁当の配達や観光地での送迎など、やはり副業でも運転業務がメインのようです。

意外と運送事業者って1人ひとりの業務が違っているので、どこかの会社にチャーター車両で入っていると土日休みだったり、年末年始や大型連休で稼働が少なくなってその分給料も…ということもあるんです。もちろん健康が最優先ですが、休みの時にもう少し仕事がしたい人への機会と考えて、制度を設けました。

ー健康管理については、何か皆さんへ呼びかけていることはあるのですか?

信野:会社から促しているわけではないのですが、運転の空き時間にジョギングやランニングをしているドライバーはいると聞いています。最近では社内にサイクリング部が出来て、しまなみ海道を走ることもあるそうです。意外と20代より60代くらいの人の方が体力があって、自転車で山をらくらく越えていくと聞きました。

健康経営優良法人の認定を受けており、年2回の健康診断はもちろんのこと、脳検診を受診できる制度や産業医と連携して健康管理をするなどして、70歳まで働ける環境を目指しています

ー間口を広げているのですね。

信野:いざ入社してみないとなかなかお伝え出来ないのですが、会社の雰囲気、コミュニケーション、人間関係はとてもいい環境です。

グループ会社の西部物流は、主に中距離での貸切便を担当しているので、急な休みが出るとドライバー同士で支え合って、前向きな雰囲気で日々運行しています。

時間に制約がある人も、逆にバリバリと仕事をしたい人も、どんな人も充実した働き方ができることが当社の魅力かなと思っています。

(text by Yuka Shingai)